父の相続手続きで実感した終活の必要性|50代から始める準備

片付けと整えるくらし
やどりん
やどりん

父が亡くなったあと、私は初めての相続や名義変更の手続きを進めることになりました。父が亡くなった悲しみを感じる間もなく、次々と手続きや判断に追われました。その中で感じたのは、「もっと準備しておけばよかった」という思いでした。

この記事では、その時の体験と、そこから気づいた50代からできる準備について、お伝えします。

父を見送ったあと、思っていた以上に大変だったこと

葬儀について何も決まっていなかった

父も母も、終活についてまったく考えていなかったわけではありません。しかし、葬儀会社の希望や葬儀の内容など、具体的なことは決まっていませんでした。
そのため、父が亡くなって間もない慌ただしい状況の中で、葬儀会社を探し、プランを比較し、短時間でさまざまな判断をしなければなりませんでした。
悲しみに向き合う余裕もないまま、次々と決断を迫られたことを覚えています。

財産の全体像がわからなかった

父が管理していた財産について、母はすべてを把握しているわけではありませんでした。


そのため、まずは「どこの銀行に口座があるのか」「どこの証券会社を利用しているのか」を確認するところから始まりました。
調べていく中で、郵便物や証券会社から届いていた報告書、定期預金の証書などが見つかり、少しずつ全体像が見えてきました。


しかし、それらがまとまって保管されていたわけではなく、一つひとつ探しながら確認する必要がありました。
もし財産の一覧表やエンディングノートのようなものが残されていたら、家族の負担はかなり軽くなったと思います。

契約しているサービスを把握するのが大変だった

相続というと銀行口座や不動産を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際には、それ以外にも手続きが必要なものがたくさんありました。
電気・水道などの光熱費、保険、通信、クレジットカード、各種会員サービスなどです。

どのサービスを利用しているのかわからないものもあり、通帳の引き落とし履歴やクレジットカードの利用明細を確認しながら、一つずつ調べていきました。

契約先がわかったら、1件ずつ名義変更や解約のための電話や書類を提出しました。
普段は意識していませんでしたが、生活の中には思っていた以上に多くの契約があり、それらを整理しておくことの大切さを実感しました。

高齢の母と進める手続きの難しさ

母は健在ですが高齢のため、相続や名義変更の手続きに慣れているわけではありません。
結果的に、子どもである私が中心となって調べたり連絡したりしながら進めることになりました。
親が元気なうちは気づきませんが、いざという時には子どもが支える場面が多いことも実感しました。

離れて暮らしていることで感じた負担

私は実家から離れて暮らしています。
相続に関する書類や金融機関からの案内は母宛に実家へ届くため、そのたびに内容を確認し、電話でやり取りをしながら進める必要がありました。

また、相続窓口が平日のみという公的機関や金融機関が多く、限られた時間の中で行わなければなりません。

やどりん
やどりん

すでに退職している私でも負担を感じましたので、お勤めされている方は、なおさら感じるかもしれません。

近くに住んでいればすぐ対応できることも、距離があることで思った以上に時間と手間がかかりました。

この経験から、50代の今だから始めたいこと

財産や契約は一覧にしておく

銀行、証券、不動産、保険などの財産や定期購入、サブスク、会費は一覧にしておくとよいでしょう。


最近ではネット銀行やクレジットカードの利用明細などネット上で完結し、通帳や郵便物がないサービスも増えています。
記載がないと、残された家族が、気づくことができない可能性があります。

さらに、財産を整理して「見える化する」ことは、万一のためだけではありません。これからの人生に必要なお金や暮らし方を考えるきっかけにもなります。

大切な書類はまとめて保管する

大切な書類は、同じファイルや棚にまとめて保管しておくと安心です。必要になった時に「どこを見ればいいか」がわかるだけでも、家族の負担は大きく減ります。

家の中を少しずつ整理しておく

家の中の持ち物も、できるだけ少なくしておくことが大切です。万一のときには、それまで使っていたものはすべて「片付けるもの」になってしまい、その処分にも大きな労力と費用がかかります。
特に、子どもと離れて暮らしている場合、「実家じまい」はかなりの負担になります。だからこそ、早めに少しずつ手をつけておくことが大切だと思います。

口座や契約をシンプルにする

銀行口座はできるだけ最小限にし、保険は本当に必要かどうかも見直しておくことが大切です。
口座を解約するためには戸籍謄本や印鑑証明などの書類が必要になることがあります。取得するための手間や発行手数料、解約時の振込手数料など、思わぬ時間や出費がかさむことも、今回はじめて実感しました。

エンディングノートを書いてみる

エンディングノートは、資産・契約一覧だけではなく、「どんな最後を迎えたいか」、「もしもの時に誰に連絡して欲しいか」などの項目もあります。
今の自分と今後どんな人たちとどう過ごしたいかを見つめ直すきっかけにもなります。
私自身も今回の経験を通して、エンディングノートは「最期のためのノート」だけではなく、「これからを考えるノート」なのだと感じました。
エンディングノートは法的な効力もなく、いつでも簡単に書き直すことができます。手軽に始めてみるといいでしょう。

まとめ|終活は家族への思いやりと自分の見つめ直し

終活は、「50代の今なら、いつでもできる」と思ってしまいがちです。でも実際に70代・80代になると、判断する力も少しずつ低下し、誰かの手助けがなければ相続の手続きを進めることも難しくなります。
今、体力も気力もあるうちに、少しずつ準備を始めておくことが、結果的に一番の安心につながるのだと思います。
終活は、残された家族への思いやりとともに、自身の後半の人生をどのように過ごすのかを見つめ直すきっかけにもなります。
50代の今だからこそ、無理のない範囲で少しずつ始めていきませんか。

🍀終活を始めるあなたにとってこの記事がヒントになれば幸いです。

父の相続を経験して、「元気なうちに、もう少し話しておけばよかった」と感じることがいくつもありました。親が元気なうちに確認しておきたいことや、聞きにくい話をどう切り出せばいいのかについては、こちらの記事にまとめています。
↓↓